シロウ's ゲームレビュー(仮)

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独自の世界観を開拓したAAA超大作 ホライゾンゼロドーントロコンレビュー

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先日PS4の名作ホライゾンゼロドーンを、しばらく放置していたせいもあり1年以上の月日をまたいでようやくトロフィーコンプリートしました。

 

かねてから名作だと噂されていたので楽しみにしていましたが、たしかに期待通りの上品なゲーム体験を提供してくれました。

今回はそんなPS4屈指の名作についてレビューしていこうと思います。

ただしちょっとマイナス面の評価も多くなってしまいます。

 

 

目次

 

 

 

 

良かったところ

圧巻のグラフィック

SIE謹製のタイトルなだけあって、PS4の性能を活かしたハイレベルなグラフィックとなっています。

この点だけでも良ゲーにすることが可能なくらい細部まで作り込まれていて、まるで実写映像を遊んでいる気分でした

 

特に凄いのは人の肌や髪の品質で、昔のゲームでは街並みはリアルなのに、人間の肌部分が若干不自然に感じるような質感だったのに対し、本作はついに実写の人間の如き質感に仕上がっています。髪の毛も美しいだけでなく絡まり方や挙動に不自然が無いように作り込まれています。

 

他に特徴的といえば、大地を支配している機械たちのグラフィック。本当にこんな機械が存在しているんじゃないかというような完成度で、筋肉のような機関やエネルギーを貯蔵する場所、歯の代わりの鋭利な部品や血管のようにつながる電線など、細部の作り込みがものすごいことになっています

 

機械の作り込みは相当大変なものだったようで、開発者インタビューでも1体の機械をモデリングするのに相当な期間を要したことが明かされています。

 

その他、景色に関しては、多くの地域が霧に覆われているのが個人的に若干残念な部分ですが、現実の世界のような描写を実現できています。

星空の描写もきれいですが、個人的には星空はもっと全体的に明るく、また一等星など明るい星を強調した方が良いと思いました。他のグラフィックのレベルが高いだけに、残念です。

 

 

独自の世界観

本作は機械がのさばる大自然を舞台にしたゲームです。人間たちは部族を作り各地に点在しています。

そんな部族からもハグレモノ扱いとなっていた主人公アーロイを操作することになりますが、彼女はストーリーを進めるうちに功績を認められ、後にあらゆる人々に尊敬されるような存在になっていきます。

 

殆どの戦闘をモンスターのような形をした機械と繰り広げることになります。こちらは槍と弓、その他原始的な道具を使って戦うのに対し、相手は技術の粋を集めた機械という斬新な戦闘を行うことが出来ます。

 

いわゆる王道な、嫌われ者から皆に慕われる存在となっていく成長の様子は、壮大なSFストーリーと相まってプレイヤーの感情に強く影響があると思います。

 

相手は最先端のマシンなのに、人間の技術レベルや自然環境はは太古のままという、不思議な世界観の世界を堪能できる雰囲気ゲームとも捉えることが出来ます

 

 

完成度の高い戦闘の難易度

本作の戦闘は主に機械、ときどき人間を相手にすることになります。

機械の攻撃は激しく、攻撃頻度もかなりのものなので、気を抜くとあっという間に瀕死になります。

 

基本的に罠やステルスを駆使して、敵の弱点に狙いをつけて攻撃していかないと強力な機械を倒すことが出来ません。

 

難しいゲームなのですが、例えばモンスターハンターのように、敵の動きがわかってくると案外攻撃を避けられたり、また弱点を性格に狙う腕の良さが上がってきたりと、程よく成長を感じられるゲームバランスとなっています

 

集中するので疲れる部分もありますが、機械との迫力の戦闘はこのゲームの醍醐味ともいえるので、ぜひ体験してほしいと思います。

 

一方人間との戦闘では、基本的に多対一の状況が多いので、敵の視線から隠れつつ一人ずつ性格に倒していく必要があります。ヘッドショットなら早く倒せますが、結構狙うのは難しかったりもします。丁寧な操作が求められる戦闘になっています。

 

ただし、本作は海外ゲームにありがちな多段階の難易度設定が用意されているので、難易度を下げればかなり適当に武器を振り回すだけでも強敵を倒すことができます。プラチナトロフィーにも影響しないので良心的な作りなのではないでしょうか。

 

 

惜しいところ

会話時のキャラの目線

本作の人間の描写は、先にも書いた通り実写の如くきれいなのですが、キャラクターの目線に不自然さがあります。

自分も相手も、常に話し相手の方をガン見しています。

 

シャイな日本人と違い、相手の目を見てしっかり話せる外国人とは言え、流石に見すぎです。

 

顔が左右に少し動くことはありますが、それでも眼球だけは常に相手の方を向いているので、リアルなグラフィックと合わさってちょっと怖いです。

 

流石に開発側も気づいたようで、追加コンテンツの凍てついた大地では、時折目線を外すように挙動が改善されていました。

こちらではとても自然な会話のしぐさに見えるので、良かったと思います。

 

後は目線以外に、会話時のカメラはもうちょっと引き気味でも良い気がしました。

常に顔のアップなので、引いたカメラワークも織り交ぜたほうが自然な会話シーンになったと思います。

 

 

遠景の描写について

先にも少し触れましたが、本作の景色は多くが霧の中にあるような描写になっていて、遠景が見えない場面が多いです。

 

最初はPS4の性能上の問題なのかとも思いましたが、場所によってはしっかり遠景が描写されているところも存在するので、単にそういう表現なのだと思います。

 

リアルな雰囲気を演出できている反面、グラフィックのきれいなゲームでは、高いところに登ったりしたときに遠くを眺めるのも個人的に大事な楽しみなひとつなので、かなり残念に思いました。

 

本作でもせっかく高いところに登る機会は多々あるのに、景色を見渡せないのは楽しみを半減させていると思います。

 

また、しょっちゅう雨だったり吹雪だったりが原因で遠くが見づらい時があるのも残念でした。こういう悪天候などの要素はときどきで十分です。

 

 

乗り物が道なりに進んでくれない

本作には、オーバーライドという機械の制御をすると、乗り物として使うことができる機械が存在します。

これらの機械は道なりに勝手に進んでくれる機能が設定上あるのですが、ほとんど役に立ちません。というのも、しょっちゅう道から外れます

 

個人的に、最近のゲームでよくあるハンズフリーで勝手に進んでくれる機能は、景色を楽しむのに重宝しているので好きなのですが、このソフトでは残念ながら使い物になりませんでした。

 

 

ポーチの拡張が面倒くさい

本作ではアイテムポーチの容量に制限があり、資源を使って少しずつ拡張していくシステムとなっています。

アイテムポーチの拡張には、普段戦うことになる機械とは別に、イノシシやキツネ、魚などの生物の素材を数多く要求されます。

 

しかし、そもそもこういった生物自体、小さかったり、近くにいくと逃げられたりと見つけづらく、意識して探さないと倒す機会が少なく、そして仕様上倒したとしても皮や骨など拡張で多く要求される素材の入手確率がかなり低めに設定されています。

 

アイテムポーチはすぐにいっぱいになるのでなるべく早く拡張したいところですが、このような仕様上なかなか簡単には拡張しづらく、面倒なシステムになっています。

 

結果的に何十匹も動物を探して地味な狩猟をすることになったので、個人的には普通に機械の素材で拡張できるようにしてほしかったです。

 

 

崖を登るポイントが分かりづらい

本作はオープンワールドということで行動範囲は広いのですが、崖を上り下りするのはかなり面倒だったりします。

 

基本的に岩が白くなっている箇所や、黄色い目印が登れるポイントになっていますが、グラフィックがリアルなせいか、こういった目印がすごく分かりづらいです。

かなり控えめな目印となっているので、筆者は崖の前で何十分もうろうろ目印を探した場面が何度もありました。

 

 

落下ダメージがシビア

本作にもゲームによくある落下ダメージは存在しますが、このダメージがかなり大きいです。

他のゲームなら若干ダメージを負う程度の高さであっても、落下死となることが多々ありました。

ある意味リアルな作りという事もできますが、本作は上下に上り下りする場面も多々あるので、キツめの落下ダメージのせいで行動範囲がだいぶ狭くなっている印象を受けました

崖登りできる箇所の制限もあり、良くも悪くもオープンワールドでありながら通れる場所は一本道なゲームになっています。

 

このあたりの自由度は、どうしても同時期に発売されたゼルダの伝説ブレスオブザワイルドと比較して残念に思ってしまうポイントになっています。

 

 

手動セーブは焚き火でのみ

細かい部分にはなりますが、本作の手動でのセーブポイントは焚き火地点のみとなっている点が若干不便です。

一応焚き火は多めに用意されていますが、ゲームオーバーになったとき思わぬ地点から再開になってしまうこともありました。

 

やはりセーブはどこでも行えるのが一番便利だと思います。

 

 

若干酔いやすいカメラワーク

本作のカメラ距離は基本的には十分保たれているので、酔いやすい筆者でも十分やり込めるゲームです。

しかし一部酔いやすい部分もあります。

 

一つは街の中に入ったときで、このときカメラが肩越し視点になります。カメラ距離が主人公に近いのは一番酔いやすい原因になります。

ただ街では人に話しかける以外のイベントは殆どないのが不幸中の幸いです。探索などがあったら地獄でした。

 

もう一つは洞窟や遺跡の中での探索です。

狭い場所で基本的に行動するのでカメラが近くに寄りがちになりますし、戦闘などがあると状況が把握しにくくなって酔いました。

遺跡に入るタイミングはそれなりに多いのでこの点は酔いやすい人は注意かなと思います。

 

 

感想

なんとなく批判的な意見の方が多くなってしまいましたが、これは本作をプレイする前にゼルダの伝説ブレスオブザワイルドをプレイしてしまったため、どうしても比較してしまったためです。

 

本作も新規IPのオープンワールドゲームとして完成度は非常に高いですし、新たなジャンルのSF映画的な設定にも刺さる人の多い作品だと思います。

オープンワールドとして世界観以外に目新しい要素は無いですが、今までのオープンワールドゲームの粋を集めたような作品だと思いました。

 

お手本のような、教科書的で基本に忠実なAAA超大作ゲームとして本作は評価できるのではないかと思いました。

 

PS4をお持ちならプレイして損はない作品です。

 

 

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お読みいただきありがとうございました。